2016年2月5日金曜日

『この世にたやすい仕事はない』

津村記久子 著



読ませる~~~  

巧い!さすが☆  


心地よく没頭

内容には触れません
気になった方はぜひどうぞ ^-^ 

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この小説と前後して、彼女のエッセイを読めたのもよかったです

スイスイ読める文章を書ける方は
もれなく非凡であり努力家であり、ある種の才能の持ち主であると
改めて

『二度寝とは遠くにありて思うもの』
『やりたいことは二度寝だけ』     まずタイトルがよいでしょ( ´艸`)

エッセイの方は、期待とは裏腹に
小説以上に描写が細かい上、ある種のマニアックさ全開で
実はスイスイ・・・とは読めず(-_-)ゞ

彼女が日常の中で触れるもの、目に留めるもの
表現に用いる単語、自然に生まれ出る言葉
書かれているものたちから察する限り
津村さんの棲息域(?)次元(?)は私とは随分違うように思われ

しばしば読み飛ばしたりもしたのですが(。-_-)ゞ

にもかかわらず
小説では

現実とファンタジーの境界にあるような津村ワールドを
違和感なく思い描かせてもらえるというのは

やはり彼女の描写力のなせる技!


エッセイが自然体に近い日々の綴りだとすると
小説はだいぶ幅広い読者に配慮して書いて下さっているような印象

削いで、磨いて、足しては、引いて・・・
描写は「細かい」ではなく、「丁寧」と感じられる域へ


エッセイに垣間見る彼女独自の感性や観察や無数に書くというメモが
小説に昇華され開花するのだな~~

と大きく感嘆