2015年9月18日金曜日

国権酒造さん 「俺の出番」

福島県は南会津町田島にある 国権酒造さん 


手ぬぐいの柄みたいな おしゃれでかわいらしいラベル のお酒がいっぱい

デザインが素敵すぎると逆にお味はどうか?と警戒してしまうけれど
なんの、先入観を覆されて
好きです
国権さんのラインナップ


初めてこのラベルを見た時に
これはぜひとも実家の 「寅」なひと※  への手土産にしなくては
と思ったのだけれど

※野球の虎ファンではなくフーテンのでもなく寅年生まれの酒好きの・・・

そう思ってからおそらくひと月も経たないうちに
手術だなんだとお酒どころではなくなって


このたび喜寿のお祝いに持参はしたものの
飲みたくとも呑めない寅さんには特段のご披露をすることなく
他の者だけで静かにそっと乾杯

ともかくめでたいのだから

母などは一時、この日を迎えられないのではないかと
覚悟していたくらいだもの

それがまさか自宅で家族揃ってお祝いできるなんてね


美味しかった

淡麗すぎず適度な旨味でほどよい辛口
キレのよい
特別本醸造 「俺の出番」


2015年9月17日木曜日

喜寿祝い③


庭仕事を挟んでお昼には先頃習った地粉の手打ちうどんを

父はなににつけ麺好きなのだけど
病院で出るのはいつも同じつゆのせいか
そばなのかうどんなのか全部同じ味がする、とかで
さすがに辟易しているというのだけど。。。

さていかに?

前に粉や麺棒をスタンバイして行った時は
父体調悪化で食卓を囲めず
私にとってはリベンジ

3回目につき手際はよくなってきたものの・・・生地の均一さはまだまだ
太いところもあるので「硬い?」と聞けば 「食べられる」 と
美味しい? とは聞けなかった(。-_-)

食量が限られる父にとってはうどんより野菜より、
添えられたたんぱく質(しゃぶしゃぶお肉と錦糸たまご)がメイン

まあよしとしよう
精進精進


おやつには前日に仕込んでおいた豆乳アイス

熱で口が渇くのか、食事が喉を通らない時でもアイスだけは食べる
ゼリーやプリン類は食感がもともと好きでないらしく
しかも全般に甘すぎるとかで
今は病院の売店にあるガンジー牛乳のバニラアイスが定番

この度はそれに挑み(。-_-。)

皮を湯むきした種なし巨峰を添えて
一口分だけ小盛りで差し出したところ。。。

「美味しい」 出ました
足し盛りリクエスト~ (*´∀`*)

よかった

うれしかった
これは自宅で桃のコンポート乗せバージョン


そんなどれもこれも

お祝いを
させてもらえた
のだと思った

好物を用意してあげられること
食べてもらえること
美味しいと言ってもらえること

どれもうれしいのはこちら
それで満足するのも

いろんなことを
後悔しなくていいように

こっちがしたいことを
させてくれたのだと思った


満足です


でもまだまだもうひとがんばり、ふたがんばり
してねーーー

退院まで
あとひと息の様子です

2015年9月16日水曜日

喜寿祝い②

翌日も晴れたので庭の草取り
雑草たちが秋の穂を飛ばす前に刈ってくれとの依頼


夏場の帰省時には薮蚊に追い立てられて長居をしなかった庭だけど
全身装備で香取線香を前後に配置すれば、あら、意外と平気

最初はあまりの手つかず感に気が遠くなっていたものの
初めてしまえば刈り甲斐、引っこ抜き甲斐たるや・・・

「済み」ゾーンと「未」ゾーンの歴然とした違いが目に見えるのはかなり快感
腰が痛くなったら立ち上がって、伸び過ぎた蔓だの萩だの
風通しの悪そうなあたりの枝を適当にちょっきんちょっきん
景気よく刈っていくのは気持ちがいい

ただ、所詮こぎれいなおあそび園芸しかしたことがないので
青虫・毛虫対応にはかなり消耗した

まあ青虫は刈り草の中に放置してよしとして
真っ黒で大きいカラスアゲハの幼虫(ではないかと父)には驚いたけれど
申し訳ないが移動させて ←どこへ? あとは逞しく生きておくれと・・・

問題はアメシロ(-"-)
町内一斉駆除を逃れた一団が居て
今年は退治係り(父)が動けないためにちょっとした悩みの種となっていた

葉っぱを食いつくされるのは困るが直接殺すことはためらわれる
そんな時、ハハはコンポスターの中に入れてしまうらしいが
私はあの蓋を開けるのも時どきコワイ

不意に、金魚池にポトリと一匹落ちているのを見て・・・
ふっふっふ( ̄ー ̄)ニヤ ←実際はこんな余裕はない
金魚が食べてくれるならいい

これは闘いだ

えい


父があつらえたちっちゃなひょうたん池
庭ではトカゲもちょいちょい見かける
こちらはむしろ会えばうれし
夏に涼を求めて池に尾を垂れる姿かわゆし

草むらに見つけたアメ太郎一匹も落としてやる
ホトトギスについていた別の毛虫も
金魚たちは知らんぷりだけれど溺れてしまえ ←コワイ( ゚艸゚;)
実際は毛虫は溺れることなくくねくねと泳いで猫よけに囲ってある金網を登って這い出ようとする
・・・のを棒でまた落とす ←コワイ ( ゚艸゚;)ゼエハア ゼエハア


はっ(*_*; しまった
めでたい日のハナシを書いていたのだった

オソロシイ

生態系頼みで闘ってみたものの
今この庭では自分が一番オソロシイと思うと
せっかくの爽快感に陰りがさした

しかしなんのこれしきで負ける自然ではない

アメシロたちはまだまだ花桃の葉を食べ続けているし
雑草たちもまたくじけることなく生えてくる

ちなみに次期退治係の兄は
広がってしまったからには今期の駆除は断念、との判断
鳥が食べてくれるよ(b゜-゜) と
庭に来る野鳥たちに信頼を寄せる酉年男


そんな鳥のたまご、ではなく
枯れた蔓を引っ張ったら出てきたマクワウリ


夏の日のコレ↑は、カボチャの蔓ではなかったのね


庭の反対側の端っこ方面は母がすでに済ませてくれていたので
2日がかりでとりあえずひと通りぐるりの草取りができ
すがすがしい庭になった



草むしりをしながら、かつて
私の手が回らなかった店前の花壇回りを
しばしば言わずもがなできれいにしてくださっていた
あの方や、あの方のことを思い出していた

野放しにしていた雑草たちのことを
「グラウンドカバー」でして~(*´∀`*)ゞ
などという言い逃れを咎めることなく
私に気を遣わせないように私がいない朝方に
通りがかりでサササッと済ませてくれていたことが
一度や二度でなかったことを思い出して
手元が滲んだ

親みたいな、ありがたい存在の方々


2015年9月15日火曜日

喜寿祝い①

父このところワリと調子がよいらしく
77歳の誕生日にあわせて外泊

私も前日から駆けつける

秋晴れに 野は金色にきらめいて
越後平野は稲刈るひとの点在
刈り穂の匂いなつかしく
胸いっぱいにと吸い込めば むせ
泣き笑う

9月15日
みごとな快晴

昼は父リクエストの中華で外食
極めて少食なりに食べたいものがあることが素晴らしい

椅子に座り続けているのもしんどいので
なるべく早めに食して、食べきれない分はテイクアウト

ちょっとしたハプニングがあり
(お祝いしてくれたとかではなくお店側のトラブル的なもの)
サービスでデザートが届けられたのだけど
それが予想外に美味しくて、やっぱりさすがだね、と
全てを笑い話に
なんとなくみんな気を良くして帰る

夜は太田屋さんの鯛の塩焼きにお刺身
私はこまごまとしたおかずを作る

帰ったりご飯を作ったりを一番喜んでくれるのは母かもしれない
それでいい
それが何より



2015年9月14日月曜日

8月29日

郡山から会津盆地、そして越後平野は下越から中越へ

毎度、日本列島を横断しながら山や田畑の彩りの違いを愛で
季節の進捗や天候の違いに感心しながら走る

道中、せつなさが先立つことも多いけれど
ふるさとの山や青空はやはり格別


この日は小雨だった福島県から新潟に抜けたとたんに太陽が眩しくて
郡山はすっかり肌寒くなっていたけれど、世間にはちゃんと残暑があったのかと
持って来た着替えがすっかり秋仕様であることを後悔した

福島県側より一足先に稲穂は随分と頭を垂れ
稲刈り準備も始まっていた

このところ郡山はずっと曇天の雨模様だったので太陽も青空も久しぶり
翌日はまた随分な土砂降りになったから
お帰りサービスだったかな


庭もまだ夏の名残り


たくさん成る花桃の実は
完熟しないうちに落ちるので食用に向かないのだとか


父、何回目かの外泊

声は相変わらず小さいので、離れたところに居る者を呼びたい時は
リンリンと熊鈴を鳴らす

ハイハイと駆けつける者、執事よろしく

庭に出る体力はまだ無いので
椅子に座ってできる懸案の書類整理などに手を貸す

食事はリクエストにこたえて、
医師からたくさん摂るよう言われている「良質のたんぱく質」を心掛けつつ
病院では出ないという冷やし中華やパスタや刺身など

食量は極めて少ないものの
同じ食卓で同じものを食べることのできる素晴らしさ

多方面に結構ながんばりを見せた後には
またちょっと熱など出すものの
本人にも家族にもうれしい手応えを
積み重ねる


郡山に戻る前にはいい具合に茂ったバジルを収穫
この夏2回目のバジルソースとなる

私以外はほとんど活用しないと思われるのに
父は毎夏バジルの種を蒔き育てる不思議

これは時折帰る私のためだったのか?と
今更ながら思い至る、が

もしくは、使わずとも庭に育っているのがいいのか?
家族でも謎なことはいっぱいある


2015年9月13日日曜日

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』

今年読んだ中で一番怖かった本
矢部宏治 著 『 日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか 』



娯楽としてのスリルもホラーも必要としない私は
現実の方がよほどコワくて震える

これは
たたかうべき相手が大きすぎやしないか

これではパーツ、パーツで闘争を繰り広げたところで
この国のありようは変わりようがないのではないか

読んだがゆえに
安保関連法案をめぐる国会審議には、憤りと同時に虚しさを感じていた
(もちろん誰がどういう発言をし、どう議論するかは決して無意味だと思わないので注目していたけれど

本書にて解説されている
日本国憲法よりも「日米安保条約」や「日米地位協定」の方が上位法である
という事実 (私は知らなかったよーーー(>_<) 
( 「安保」はともかく「地位協定」の意味(問題)をちゃんと考えたことがなかったよーーー(/_;)
を、国会議員たちは周知しているから概ねああいう流れになるのだろうか

そして「官僚」という私には全くよくわからなかった存在について
とりあえず外務省・法務省に関してはそういうことかと
少しだけ断片的に理解した内容は
この国の深部の闇への恐怖を増加させた

国民の知る由のない密約の存在や
特定秘密保護法によってこれから更に国民に知らされることのない重大案件
が増えていくのかと思うとクラクラする


それでも
冒頭「はじめに」に書かれている

~それぞれの持ち場で最善を尽くす義務がある~
~崩壊し始めた「戦後日本」という巨大な社会を、少しでも争いや流血なく、
次の時代に移行させていく義務がある~

というくだりに共感する

見えないものへの恐怖から抜け出すためには
更に学び、知り、この時代に居合わせたひとたちと理解しあうべく
タブー無しに語り合うほかないのだろう
と思う



安保関連法案可決後の街頭インタビューなどのニュースでは
賛成意見の人の中に
個別的自衛権と集団的自衛権をごっちゃにしているひとが
少なからず居ることが見てとれた

それだけ理解が深まっていないということだけど
それは同時に
その辺りを明らかにしない新聞や報道があることの
あらわれでもある

原発報道もだけど、何につけ
日常的に得ている情報媒体によって
現実の見え方はうんと違う

いろんなひとと話したり読んだりすると
自分の無知さを痛感し、時に驚愕するけれど

「知らなかったらよかった」なんてことは何も無く
のんきでいられなくなるコワさ以上に
知るのはやっぱりうれしいことだと思う

2015年9月12日土曜日

『パティシエ世界一』

バターだの生クリームだのチョコレートだの
洋菓子はもうそれほど所望しなくなったのだけれど

このところむしょうに食べたくなるのは・・・
朝ドラ「まれ」のせい(。-_-)

製菓指導・監修をしている辻口博啓シェフの本(聞き書き?)を読んだら・・・

モンサンクレール行きた~い(≧∀≦) 
シェフのケーキ食べた~い(≧∀≦)
パンも食べた~い(≧∀≦)


とはいえ今年こそは久々に、と思っていた東京には
まだしばらく行けそうにないので
行きたい場所リストに入れておくことに

宴たけなわのあのドラマがどこに着地するかはさておき

途中から見だした私には、主人公・まれが
なんで「世界一のパティシエ」になりたいのかわからないし
「世界一」という評価自体、遠すぎてあまりピンとこないのだけれど

辻口シェフが世界一を目指した動機はシンプルに理解できたし
それを本当に成し遂げてしまうって・・・

どんなんなん☆

成し遂げるまでに注いだ努力は想像も及ばないけれど
彼にとってはスタートラインとしての「世界一」だったことは
いわずもがなで想像できます


かつて
高校を卒業したら製菓専門学校に行く
と言っていた女の子が
辻口シェフのことを話してくれたことを思い出します

あれから4年くらい
もう卒業して現場にいるのかな。。。

今、何を思っているだろう

楽しくも辛抱な頃合いかもしれない

細かった腕は
だいぶたくましくなっただろうか

思いもしなかったことにどんどん出会って
変わっていくのが人生だから
何者になっていても彼女は自身の輝きを磨いているに違いなく

おぼろげな夢のはじまりを臆せずに語ってくれた彼女と
またいつか
会えるといいな


はにかんだ笑顔を想い出しながら
彼女が憧れていた辻口シェフのケーキを
食べたい

そして私は
人生のめぐりあわせのしあわせを噛みしめながら
この先したいことに
想いをめぐらすんです ( ´艸`)


そう、いつか
モンサンクレールのカフェでケーキなど食べていられるとしたら
きっと健康で平和に暮らせているということに違いなく

前の日には想いもしなかったことに足元をすくわれたり
しないと誰も言うことなどできないと
痛感するけれど

未来の楽しいことも想おう
未来が明るいことを願おう


2015年9月4日金曜日

『火花』又吉直樹


これを、
芸人さんでないひとが書いたならスゴイな
と思いながら読んでいた

あ、これから読もうという方はスルーでネ^-^/
先入観無しに読むのがイチバンです


私は小説好きというよりお笑い好きの
どちらかというと芸人・又吉好きなので
小説として純粋には没頭できなかった感アリ

「芸人・又吉」の言葉だと思うからこそ
いい塩梅で理解できた部分があったと思うし
リアルでないことを勝手にリアルに受け止めたりしたかもしれない

芸人でないひとがこれを書いたとしたらスゴイと思いつつ
読み進めるにつれ
これらを芸人としての下積み経験もないひとに言われたくはないかもしれない
と思ったり
でも経験してないことを書けるのが小説家だよねー
と思ったり
でも又吉が書いたのでなければ読まなかっただろうな
とか

もう雑念だらけであったけれども

それでも
「最後のライブ」の会場に
私は、居た



次はどんなことを書くのだろう、という私の興味は
「芸人・又吉」が次は何を発するのだろうというテのもので
よりすぐれた小説を読みたいというものとはちょっと違う

芥川賞受賞後にメディアで語っていた「2作目」へのプレッシャーや
2作目こそが本領、と見られてしまう現実はやむをえないとしても

ほぼ日で糸井さんが又吉との対談↓ 
http://www.1101.com/matayoshi/index.html

で言っていたところの
2作目を書かない権利は作家にある
ということとは違う次元に
もう今の又吉は行ってるんじゃないかと思っている

本当はもっと突拍子もないところにいるのを
理解してもらいやすい、喜んでもらいやすいカタチに整えるという
ある意味、自らを枠の中に納めるというスタイルを

といってもはみ出るので
お笑いにおいては既に枠を越えたところにポジションを得ているし
越える自由も得ていると思われるけど

文学においてはいつ、どこに向かって、越えるのか
越えた先って、どんなんなん?(p゚∀゚q)

その次なるスタイルを私が好むかどうかはさておき
(私はそういうテの「ファン」ではないので
(でも多分、路線は好きだと思うので

彼の次なるクリエイトが
純粋に、非常に、たのしみなのであります


気なる芸人さんだからといって
小説を書いたら即、読む!
というほどの文学好きではないワタシ

糸井さんとの対談で読みたくなって
すぐに予約(書店ではなく図書館に(。-_-)
したのはよかったね~

それでも手元に来るまで約5カ月!かかったけど
その後、本書は芥川賞受賞作となり・・・
只今の予約者数は300余名!
(市内図書館蔵書は12冊)

そんなん待たんと買うてください(-_-)

て言われるね~^-^:

アナタならどうする